牛乳のカゼインは摂取しない方がいいの?

発達障害では牛乳は消化に悪いから、飲まない方がいいと言われています。

しかし、

  • 牛乳には大切な栄養素であるカルシウムが入っているじゃないか
  • 子供の成長のためにも、必要な栄養素でしょ

といったように、牛乳=健康に良いという認識の方も多いです。

 

どちらが間違えているとハッキリは断言できません。

しかし、発達障害傾向のある人にとっては、「飲まない方がいい」というのが個人的な見解です。

 

なぜなら、腸の粘膜の炎症を起こし、脳内のセロトニン等といった神経伝達物質(幸せを感じるホルモン)が作られにくくなる可能性があるからです。

セロトニンといった神経伝達物質が不足すると、うつ傾向や神経症的な傾向が強くなったり、精神的に不安定になります。

 

また、腸と脳は迷走神経という神経によってつながっています。

したがって、腸で作られた神経伝達物質(セロトニン等)が、迷走神経によって脳内へ送られることで、僕らは幸せを感じることができるのです。

つまり、逆に言えば腸内環境が悪いと、脳内の神経ネットワークも正常には働かないとうわけです。

 

その腸内環境を荒らすのが、特に牛乳に多く含まれる「カゼイン」なのです。

今回は、そんな注意すべき牛乳について、発達障害を持つ僕目線での見解を書きたいと思います。

 

発達障害傾向のお子様を持つ親御さんや当事者の方も、参考にしてみてください。

牛乳に含まれる「カゼイン」とは

牛乳に含まれるカゼイン

そもそもカゼインとは、牛乳といった乳製品に含まれるたんぱく質のことです。

牛乳で言えば、このカゼインが8割くらいを占めるといわれています。

 

たんぱく質なんだから摂ってもいいじゃないか。

と思われる人もいるかもしれませんが、このカゼインは人間の腸では分解されづらいものであります。

具体的には、

  • 腸の炎症
  • アレルギー症状

を引き起こすことが考えられます。

下記でくわしく見ていきましょう。

牛乳のカゼインを取らない方がいい4つの理由

【理由①】牛乳に含まれる「カゼイン」は、腸を傷つける

カゼインというたんぱく質は、腸の粘膜を傷つけ、炎症を起こす原因になります。

このカゼインをとることで、腸内に穴があき、本来入るべきではない物質が血中に溶け出してしまうことをリーキーガットといいます。

 

腸は第2の脳と言われ、脳内に必要な神経伝達物質(セロトニンやドーパミン)などの8割は脳で作られていると言われているほど。

発達障害にかかわらず、人間にとっても重要不可欠な臓器ですね。

 

そんな腸内の環境がカゼインを摂ることで、ますます傷ついてしまうのです。

たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの必要な栄養素を摂っても、腸内で正しく吸収されないのです。

【理由②】発達障害の人は、もともと腸が弱い傾向にある

発達障害傾向のある方は腸内環境が悪いと言うことです。

特に、ASDの自閉症傾向がある方は腸内環境があまり良くないことが多いのです。

これは、医学的にも証明されている事実でもあります。

 

そんなもともと、腸内環境が悪い人の中に、腸内を荒らすカゼインが入るとどうなるでしょうか?

腸内の炎症を加速させているようなものですよね。

脳内の貴重な神経伝達物質(セロトニン等)も作られづらくなります。

 

そのほか、具体的な症状として、

  • 下痢
  • 便秘
  • 便のニオイが強くなる

などの原因にもなってしまうのです。

 

私は腸内環境が強いから大丈夫だ!というのであれば、問題ないかもしれません。

しかし、上記に当てはまる人や心当たりがある方は、乳製品のカゼインを摂り過ぎていないか、一度チェックしてみるといいでしょう。

【理由③】アレルギーによる不調が出ることもある

ここで言われるアレルギー反応とは、代表的な卵アレルギー、大豆アレルギーなどとは違います。

代表的なアレルギーであれば、食べた途端に皮膚が痒くなるどの症状がでるため分かりやすいです。

 

しかし、牛乳(カゼイン)によるアレルギーは、人によっては数日後になって症状が出るため、なかなか分かりづらいのです。

また人によって表れる症状も様々であるため、なかなか気付かれません。

たとえば具体的な症状としては、慢性的な体のけだるさ、疲労感、眠くなる、鼻づまりなどがあります。

【理由④】カゼインを多く摂ると、ビタミンB群(葉酸)が吸収されない

そもそも葉酸とは、脳の神経細胞を維持するのに必要不可欠なビタミンB群の一種です。

脳機能問題を抱える僕たち発達障害にとって、脳の神経細胞は大切にしたいところ。

 

また、妊娠中の方にとっても、胎児の脳の発育にとても重要な栄養素でもあることから、葉酸不足なるとお腹の胎児の発育にまで悪影響を与えてしまいます。

 

カゼインが入ることで阻害されるので、その葉酸が対外へ排出されてしまうのです。

これでは、頑張っていくら葉酸を摂ったとしても、骨折り損になってしまいますね。

だからこそ、カゼインの摂り過ぎには注意したいのです。

まとめ

ここまで発達障害の方が、牛乳(カゼイン)の摂取を控えた方がいい理由を書いてきました。

 

特に、牛乳(カゼイン)をお勧めしない最大の理由は、

  • 牛乳に含まれる「カゼイン」は、腸を傷つける
  • 発達障害の方は、もともと腸が弱い傾向にある
  • 腸が弱ると、脳内の神経伝達物質が不足する
  • 脳内の神経伝達物質が不足すると、精神的に不安定になる

という理由からです。

 

まとめると、腸の弱い発達障害傾向のある方とカゼインの相性が悪いということなのです。

腸内環境が弱いことにより、倦怠感やアレルギーなど様々な体の不調を引き起こす要因となってしまうのです。

まずは、ストレスのない範囲で、飲む量を少しずつでも控えていくことをオススメします。

くわしく知りたい方は、カウンセリングで

◆参考URL文献

・医療法人社団・一友会 ナチュラルクリニック代々木

・はるなクリニック

・医療法人すずらん まえやま内科胃腸科クリニック